6月21日、6月議会の常任委員会(厚生環境委員会)の議案審査を傍聴しました。
市民病院では、中津市病院事業基金条例の制定及び25億円の基金の積立予算が上程されています。
基金設置の目的は、市民病院事業の健全な運営並びに人材の育成及び確保を推進することとしています。
当面、人材が不足している薬剤師、看護師の確保に向けて、奨学金制度(60万円/年間)の創設を検討しています。
基金設置に至った経過と財政状況は以下のとおり。
・市民病院の財政的余裕は、現金残高約37億円(R2年度末で約4億円増)。
・運営に必要な資金5億円/年間を確保しても25億円の基金積立は可能。
・流動比率はR元年度決算で600%あり、25億円の基金設置でも目安の200%以上の確保が可能。
・コロナの影響による損失は、国等の補助金で相殺された。
・これまで新病院建設に伴い経費が必要であったが、建設補助金や運営補助金を潤沢に措置されている。これまで、赤字補填はなく、地方交付税措置分のみで健全運営を図ってきた。
・内部留保が増加の方向し、R元年の増設工事が完了し、資産の国債運用等のあり方を検討した。現在は定期預金で、基金を作らないと国債等の運営はできない。
・建設投資資金への積立は利益剰余金で利益が出ないと積立できない。(単年度収支はトントン)
・過度分損益勘定留保資金は35億円程度(内部留保資金)
・起債償還ピークはR元年度、今後は減少となる。また、増設にあたっては国、県、市の補助金、交付金等が活用できる。
・基金の運用益で、人材確保や研修を充実したい
生活保健部関係では、コロナワクチン接種体制の確保及びワクチン接種にかかる経費の増額補正が計上されています。
当初予算では9月末まで50%接種分を計上、国が2月末までに100%終了予定の目標なので延期分を補正しています。
65歳未満の接種券は、6月25日発送の準備をしているとのことです。
増額理由は、以下のとおりです。
・電話受付回線7回線⇒18回線分
・集団接種会場の設営、運営、電話受付、ネット予約は近畿ツーリストに委託している。(期間延長分)
・予防接種委託料は、各病院のワクチン個別接種分
・ダイハツアリー会場使用料は施設使用料9218千円計上
・ネット予約の開始時期は検討中
・医師、看護師、事務職員謝礼も2月末分まで増額
・時間外手当は、市職員(代休+時間外手当分)、会計年度職員は勤務時間以外はすべて時間外手当