6月8日、吉村市議、福田自治研センター理事長と一緒に、「宇佐市における地域コミュニティ組織『まちづくり協議会』の取り組みについて現地調査をしました。
宇佐市まちづくり推進課長やコミュニティ係総括主幹、担当より、詳しく説明をして頂きました。
宇佐市においては、全国的な傾向と同様に、都市化と過疎化の二極化により、周辺部から利便性の良い中心部への人口流入が進んでおり、人口の減少とともに高齢化が加速し、集落機能に支障を来たす集落が増加していくことが心配されています。
そこで市では、一つの集落だけでは解決できない「生活環境問題」、「子育て・高齢者問題」、「防犯防災対策」、「地域活性化対策」などの問題を、住民の結びつきが強い小学校区単位もしくは地区単位の集落を超えた自治区や関係団体で連携して取り組む「新たな地域コミュニティ組織」の形成を推進し、市民と行政が共に地域を考え行動できる地域主体のまちづくりをめざしています。
平成20年度より小規模集落を有する人口減少地域を優先するため、合併により周辺地域となった安心院・院内地域から推進していきました。平成23年度には安心院・院内地域すべての地区で組織化が完了し、平成24年度からは旧宇佐市の周辺校区より順次組織化を推進しています。
また、市は地域の課題対策や将来像を盛り込んだ「まちづくり計画」を策定した地域コミュニティ組織と「地域コミュニティ推進事業協働協定書」を締結し、人的支援・財政支援などを行っています。
現在19地区で組織化が行われ、周辺部として1地区を残すのみとなっています。今後は、中心部の組織を推進していくとのことです。
宇佐市の地域コミュニティ組織は、行政主導型(臼杵市は住民主導)で進められていますが、各事務局長は地域から選出され、市が「集落支援員」として雇用しています。また、地域おこし協力隊が2から3組織を受け持ち、合計7名が活動を支援しています。
市からの財政的な支援は、自立運営事業(上限200万円/地区・年間)、まちづくり計画実践活動事業(上限90万円)、ふるさと応援寄付金事業等の手厚い支援が行われている。(19地区に対して5,500万円/年間)
今後の課題として、事務局員の高齢化、後継者不足、活動内容のマンネリ化、自主財源の確保等があり、各組織が自前で稼げる体制づくりに発展させていきたいと担当者は意気込みを語りました。
中津市も過疎化や少子高齢化で地域コミュニティの存続が厳しくなりつつある地域もあり、校区単位で住民自治組織の立ち上げが急務と考えるが、市役所にはそんな危機意識は感じられません。
すでに、地域福祉ネットワーク会議が設立されている校区もあるが、地域コミュニティの活性化のための組織を何とか中津市内に作り上げていきたいと考えています。