2019/05/18:自治研大分県集会(大分市)
5月18日、大分市で開催された第60回「地方自治研究大分県集会」に参加しました。
自治労大分県本部が主催となって始まったこの集会も、今年で60回目の節目の集会となりました。
記念講演会では、片山善博氏(早稲田大学公共経営大学院教授、元 鳥取県知事、元総務大臣)より、「 地方の再生と日本の未来」と題して、ご講演をいただきました。
自治体側は政府作成の政策パッケージを丸のみしないよう注意が必要だ。
過去に何回か似たような局面があり、結果として地方が痛い目にあってきた。
バブル崩壊後、多くの自治体が地方交付税の大盤振る舞いという政府の甘言に乗り、身の丈を超えた公共事業を発注、その結果財政危機に追い込まれた。
平成の大合併では、合併特例債のアメに引かれ規模拡大を図ったものの、行政サービスの低下などの対価を払うことになった。
二度あることは三度ある。しかも、事前に危機的データで警告し、自治体側の動揺を誘った上で国策に従わせる手法も、大合併時と同じとのことだ。
ではどうすればいいのか。「自治体が自らの頭で考え抜くこと。その力が衰えている」。
これまで、地方自治体は自ら考えるということをせずに、政府や中央省庁が指示する政策にただ飛びつき、それについていけば良いという安易な考え方しか持っていなかった。
そもそも政府には地方を救う余裕などない。余裕もなく具体策もないなかで、公共事業費を地方にばらまいて、地方も忠実に公共事業を展開してきた。
それでは地方創生も進むはずがない。そもそも地方には各々の特徴がある。