活動報告
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2017/07/09:富田林市の重要伝統的建造物群保存地区の現地調査
富田林市の重要伝統的建造物群保存地区の現地調査

 7月9日、富田林市の重要伝統的建造物群保存地区の現地調査に行ってきました。
 前日に、別の会議で大阪に行ったついでに、少し足を延ばして現地調査に行ってきました。
 大阪府南東部の南河内(みなみかわち)地方に位置する富田林 (とんだばやし)市の中心部の旧市街地には江戸時代中期以降に建てられた民家(商家、町家)が約40軒、往時の姿そのままに保存・継承されています。
 富田林の名前の由来にもなった、富田が芝と呼ばれた荒地は、今から約450年前、戦国時代の最中に興正寺別院 (一向宗・浄土真宗)を中心に宗教自治自衛都市・寺内町 (じないまち)として開発され、発展しました。今も戦国時代の東西南北の碁盤目状の町割(都市計画)を留めています。

富田林市の重要伝統的建造物群保存地区の現地調査

 国の重要文化財に指定されている(旧)杉山家は、売りに出されていた物件を市が1億5000万円で購入し、約2億円をかけて修復したものです。
 杉山家は富田林寺内町の創設にかかわった旧家の一つであり、江戸時代は造り酒屋として栄えました。当時の流行り歌にも、「一に杉山、二に佐渡屋、三に黒さぶ 金が鳴る」と唄われたと伝わります。現存する家屋は寺内町で最も古く、江戸時代中期の大規模商家の遺構です。

富田林市の重要伝統的建造物群保存地区の現地調査

 伝統的な町家の再生・活用が京都をはじめとしてこのところ全国的に静かなブームとなっています。富田林寺内町でもここ数年の新しい動きとして、寺内町の古い町家を活用し、周りの歴史的景観に溶け込んだ店構えのお店が増えてきています。
 手作り陶器や木製家具などの伝統的工芸品の工房からこだわりの日用品・雑貨、アンティークものを扱うお店、さらには自家製パンのお店やお蕎麦屋さん、喫茶店など、これまで地元にはなかったユニークなコンセプトのお店ばかりです。
 2015年春には、古民家を改装したゲストハウス(女性専用)がオープンしたそうです。