9月3日、大分県私立幼稚園連合会主催の「県北地区幼児教育研修会」に参加しました。
講演会では、㈱保育システム研究所代表の吉田正幸先生より、「子ども子育て支援新制度について ~地方版子ども子育て会議の理念~」と題して講演をいただきました。
平成27年4月よりスタートする新たな子ども子育て制度について、国の動向、審議状況等を詳しくお話ししていただきました。
「子育ての社会化をどう捉えるか」について、これまで「子どもは誰が育てるのか」との論議を進めてきたが、これからは「子どもはどうやったら豊かに育つのか」を主眼に論議されなくてはならない時代に入った。
本当の少子化は、これからが本番で、40歳の親が204万人、20歳の子どもが100万人となった今、子どもを産む若い世代が2分の1に減少すれば、当然子どもの数も2分の1に減少する。
5年、10年先をにらんだ政策を打っていく必要があり、子どもの減少はまちづくりに影響してくる。
制度の内容は、来年春ごろに国から詳しく提示されると思うが、今回の子ども子育て新制度は、戦後最大の保育改革と言える。
これから、市町村が子ども・子育て支援事業計画を策定することとなるが、ポイントは「保育、幼児教育、子育て支援に関する需要の把握」であり、需要と供給のバランスをいかに取っていくかということです。
また、市全域で需要と供給のバランスを取ることも重要であるが、中学校区単位で区域を設定して需要と供給の調整を行うことも必要となってくる。
新制度スタートが、平成27年4月といっても、これから煮詰めていかなければならない課題が多く、9月議会に子ども子育て会議設置条例を提案するような自治体は、これから大変な状況になることを覚悟しなければならない。
また、この制度に精通した学識経験者は、すでに各市の審議会委員に委嘱されており、これから学識経験者を探すのは非常に厳しい状況にある。
終わりに、今後の幼児教育の充実は、未来への投資として捉え、「すべての幼児に質の高い幼児教育を保障」できるように計画してほしいと述べられました。